2000/1/15号
京都みやこ、南京都が京都中央へ事業譲渡に
 【京都】京信協会長で府内トップ業容の京都中央信用金庫(理事長・道端 進氏)は、債務超過状態にある京都みやこ信金並びに南京都信金の事業を譲り受けることを決断。一月十四日午後三時半から、三信金の理事長が都ホテルにて記者会見を行った。
三信金合わせての預金量は、約三兆四千八百億円(九月末)で、業界トップの城南信金(預金量二兆五千億円)を一兆円上回ることになる。また京都府内で預金量争いをしてきた京都信金(一兆八千億円)の一気に倍近い規模となる。
京都みやこ(本店・京都市)、南京都信金(本店・宇治市)とも、京都南部を地盤としており、バブル期の関西文化学術研究都市構想絡みの不動産案件への融資焦げつきに加え、お茶や西陣織りといった地場産業を中心に南部は“戦後最悪”と言われる不況に見舞われたことから、多額の不良債権を抱えたとされる。
二信金は、全信連から劣後ローン等の支援を受け自力再建を目指してきたが、みやこに昨年七月、南京都に昨年十月、監督庁検査が入り、債務超過状態に陥ったため、自力再建を断念し事業譲渡先を探していた。(詳細次号)

「一年猶予を生かし、中小企業振興を!」−越智再生委員長、信金賀詞交換会で熱弁

全信協、全信連、東信協、関信協共催の新年賀詞交換会が、一月五日、京橋の信金第一会館で行われた。
今年は、関東各県協会の賀詞交換会やY2K問題への対応が重なったため、出席者は約五百名と、やや少なめ。
だが昨年末に与党三党がペイオフの一年延期で合意したほか、信金・信組への公的資金(優先出資)注入による資本増強の途も開け、各信金理事長もやや胸を撫で下ろしたのか、全体にやや落ち着いた表情。
また来賓に各金融施策の“立役者”である越智通雄金融再生委員長はじめ、日野正晴金融監督庁長官、日銀・速見 優総裁、預金保険機構・松田 昇理事長、自由党・鈴木淑夫議員らが揃い踏みしたことも加わって、厳しい中にも正月らしい華やいだムードに包まれた。
来賓各氏からは、「中小企業金融の円滑化を図るため、ペイオフ延期、資本注入など、信金、信組といった中小企業金融機関に対して一年の猶予を設けた。
この一年が、日本経済の今後の方向を握る。日本全国の中小企業がこの苦境を乗り越えられるよう、皆さんで支えてほしい」(越智再生委委員長)など、信金の中小企業金融の役割に力強い期待と激励が寄せられた。

“小渕中小企業政策”に全国信金から感謝の声
 正月明けから各地で信金賀詞交換会が開かれたが、「中小企業重視」の“小渕政策”に信金から評価と感謝の声が集まっている。特に評価されているのが中小企業七千軒の倒産未然防止と六万人の雇用維持に役立ったとされる特別信用保証制度で、東大阪などに中小企業を多く抱える大阪府信協では、新堂会長が、「信用保証制度は大変な効果。歴代内閣でもこれだけ中小零細企業の重要性に着目した理解ある内閣はなかった。そのためこの大不況にありながら中小企業の倒産件数が少なく、何とか持ちこたえられた」と感謝を示した。

年頭所感−小渕首相、深谷通産相


信金共同事務センター、2000年問題を無事クリア
 

各財務局で中途採用−金融界から“即戦力”を急募
 

江戸川信金・川野会長が退任




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