- 2000/8/5号
- 日本一の協同組織誕生へ
- 1都7県合併、「中央ろうきん」へ
- 茨城県、栃木県、群馬県、埼玉、千葉県、東京、神奈川県、山梨県の関東八労働金庫は、八月四日、合併調印式を行い、来年四月一日、「中央労働金庫」(理事長・岡部晃三東京労金理事長)として発足することになった。中央労働金庫の預金量は合併時で三兆四千六百億円(見込み)に及び、系統中央機関を除く協同組織金融機関で最大の規模となる。
- 労働金庫では、平成八年五月に策定した「ろうきん・二十一世紀への改革とビジョン」の中で、二十一世紀の早い時期に全国全労金が合併統一して「日本労働金庫」を創設することを謳っており、今回の合併はその前段階の「地区統合」。他地区でも、平成十年に近畿地区の労金が合併して近畿労金となったのを初め、東海地区では愛知、岐阜県、三重県の三労金が東海労働金庫として十月一日に発足予定。来年十月には九州地区の七労金が合併して九州労金となるなど、全国八ブロックで一本化へ向けての動きが進んでいる。
- ○「ろうきん」とは?
- ○労金の今後の戦略は?
- 公的資金、信金熱冷めるも、相当数の信組が検討へ
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- 関東財務局インタビュー
- 「地域からどれだけ必要とされるかが課題」大前 忠金融安定監理官
- 「検査は、健康体へのドクター」
- 神川信造東京財務事務所長
- 再生委委員長、2年で5人目ベテラン相沢氏が登板
- 七月三十日、相沢英之元経企庁長官が、再生委委員長に新任された。「そごう」問題で野党や世論から森内閣への突き上げが強まる中、久世公堯前再生委委員長が三菱信託銀行から三億数千万円、さらに大京から一億円の利益供与を受けていたと二十八日報道され、久世氏は三十日付けで辞表を提出。就任からわずか二十七日目で更迭≠ニなり、後任に、相沢英之衆議院議員が就任したもの。前々任の越智通雄議員も、手心#ュ言が原因で事実上更迭されており、これで再生委委員長は、わずか二年の間に五人目となった。 新任の相沢氏は、元大蔵事務次官で、金融問題のベテラン。平成八年から税制調査会副会長、十年から金融安定化に関する特別委員長。十一年から自民党金融問題調査会会長を務め、特に「ペイオフ」問題では、大蔵省側が早期、厳格な実施を求める中、金問調は各金融業態から実態を聞き、中小企業らの立場から「ペイオフ延期論」を展開して、ソフト・ランディングに導いた。言わば越智元再生委委員長と共にペイオフ延期≠ノ導いた立役者=B最近では異業種の銀行業参入について慎重な見解を述べるなど、全般的に金融機関の立場を理解しての発言が多いようであるが、一般の議員らと違い金融問題に詳しいため、自信を持ったハッキリした物言いが目立っている。 なお、若い時分にはソ連に抑留された辛酸も。
- 新生・八千代銀スタート
- 八千代銀行(頭取・藤山智昭氏)では、昨年四月十一日に経営破綻に至った国民銀行を、八月十四日に営業譲受。新生八千代銀行としてスタートした。 八千代銀と国民銀は店舗がほとんど重複しないため、営業基盤の拡大により収益力の強化を図るための事業譲受だったが、約五千億円あった国民銀の預金は、八月十一日現在で約千七百億円余りと大幅に激減するとともに、コール市場からの借り入れが二千億円あったため、譲受による預保からの約二千二百億円の資本注入は返済等にあてられ、八千代側の恩恵はほとんどなし。 預金量は、事業譲受で当初二兆円に乗るかといわれたが、実際には一兆八千億円程度におさまるのではないかと見られている。 なお、国民銀行六十七カ店のうち二十三カ店を継承し、都内近郊に九十一ヵ所のネットワークとなる。 行員の再雇用では、採用試験・個人面接を実施し三二七名を選抜したが、八月十一日現在三〇七人が残った。
- コンビニATM、潜在需要多し但し地方信金、興味なし?
- 十月にイトーヨーカ堂銀行の設立など、いよいよ今秋から「コンビニ銀行」が走り出す。 すでにさくら銀行とam.pm.、都・地銀三十行参加(現段階)の共同利用型のイーネット、ダイエーOMC、総合警備保障など、金融機関によるコンビニATMは始まっている。 都銀側は単なる預金・引き出しだけでなく、「収益」事業を狙い、さくら銀行は七月二十七日に系列ローン会社がam.pm.内にローン端末を設置を開始。さらに、三和銀行がゲームソフト卸のデジキューブ、NTTデータなどと組んで、十四社共同出資によりノンバンク「ミックスキューブ」を設立し、来年度中にコンビニや駅など一万カ所に多機能端末を展開。預金引き出しやローンなどの金融サービスはじめ、ゲーム、音楽ソフトなどの販売に乗り出すことを、同二十六日発表した。イトーヨーカ堂銀行も、決済だけでなく、渋々ながら個人ローンも扱うことになるようだ。 信金業界でも「コンビニATM」の流れに遅れを取らないよう研究が進められており、先般、全信協が中間報告をまとめている。全国の信金はコンビニATMの流れにどのように対応するのか。 ところが、これだけ巷ではコンビニATMの話題沸騰だが、「信金業界では最初からコンビニATMにそんなに興味がない」と、全信協関係者は言う。
- 信金総代会特集
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- ○日興信金、宮永理事長が会長に。小野澤専務が理事長へ
- ○太陽信金、豊島理事長が代表会長に。新理事長には森田氏
- ○西京信金、自己資本比率9・28%で都内秀逸
- ○朝日信金、償却にめど。上期600億円の融資増に
- ○王子信金、積極償却を断行、体質改善へ
- ○飯能信金、8月末に新本店竣工へ
- ○東京ベイ、関理事長が代表会長に。理事長に作佐部氏
- ○岡崎信金、理事長に服部専務。伊藤理事長は代表会長に
- ○岐阜信金、当期利益146億円に
- ○浜松信金、1兆円を達成し鈴木理事長、会長へ。新理事長に阿部氏
- ○三重信金、日本株投信で利回り大幅増
- 王子信金、チャリティーミュージカル十年目に
- 興産信金、「仙台七夕祭り」みちのくの旅
- 長野信金元会長、山口豊雄氏逝去



