2001/5/15号
不良債権処理が、不況を更に加速!
債権回収倒産=A深刻化
 柳澤金融担当大臣は、銀行の不良債権は二年以内に処理することを緊急な政治課題だとしているが、この長期不況下に破綻懸念先以下の膨大な不良債権の処理が果たしてできるのかどうか。また、なぜこのような最重要な政治課題を国情の異なる米国などと約束しなければならないのか?企業倒産またはリストラで、路頭に迷う日本国民のことなどは全然眼中にないのか?国民一般はいま政治不在≠ノ絶望のドン底に追いやられつつある。破綻懸念先以下の不良債権の二年以内の処理問題は、やがて信金など中小金融機関にも影響が及ぶのではないか?などと危惧する声も高まりつつあるのが昨今の状況である。次に、信金業界有識者役員の率直な声を取材した。

地区協会役員人事、大詰め
 今年は、三年毎の全信協理事改選期に当たり、各地区協会もこれに合わせて地区協会内の役員、全信協理事候補者の選出に向け、現在、県協会等での役員選定人事作業が進められているところ。選出作業はこれから本格化するが、今段階で地区協会長に目される候補者が出揃った。

●各地区信協の状況
●東信協理事選出
●関東各県協会
 

競争力強化で金融戦国地≠乗り切る!
−伊勢崎、太田、来年1月合併へ
 【伊勢崎】伊勢崎信用金庫(本店・伊勢崎市中央町 理事長・木暮哲哉氏)と太田信用金庫(本店・太田市新島町 理事長・松月 稔氏)では、来年一月をめどに対等合併することに合意し、四月二十七日、伊勢崎信金本店で両金庫理事長が会見した。
 合併後の名称は、伊勢崎太田信用金庫。愛称は、ioしんきんバンク。
 合併手続上、伊勢崎信金を存続金庫とし、本店は伊勢崎信金の本店に置く。合併後の理事長は、木暮哲哉現伊勢崎信金理事長が務める。
 両金庫理事長は、会見で、「金融機関を取り巻く環境は極めて厳しいものがあり、信金にも資産の健全化と収益力の向上が今まで以上に強く求められている。両金庫が合併することで、収益体質を強化し、より一層お客様に信頼され、地域に必要とされる金融機関になりたい」と、ペイオフを控えて経営力の向上を図るための合併であることを示した。

○合併メリット
○太田市は北関東有数の工業都市
○地元金融競争の現状


アイワイバンク銀行スタート
 イトーヨーカ堂グループによるアイワイバンク銀行が、五月七日開業した。
 イトーヨーカ堂、セブン−イレブンなどIY(イトーヨーカ堂)グループの店舗にATMを設置し、二十四時間、三六五日、「決済サービス」を行うのが目玉で、この夏までに東京、埼玉、静岡、大阪、兵庫の約一六五〇台、来年春までに今年度中に約三六五〇台、五年間で約七一五〇台配備する予定だ。
 五月七日から新規口座開設の受付を始め、十五日からATMサービス開始、六月初旬に振込サービス、中旬にBANCS、十月からネットバンキングを開始。第二フェーズ(段階)では、クレジットカードやローン、投信や外貨預金など、個人金融サービス全般に広げていく構想だ。

●「決済専門銀行」構想は、収益性疑問で頓挫
●「サイフ代わり」の利便性は抜群
●ネット展開は特に有利性なしか
●金融サービスは「おまけ」?



第4回信金社会貢献賞決まる
会長賞に岐阜信金、中小企業育成で朝日、摂津など
 信用金庫と地域社会との共存・共生をより深めるために、全国信用金庫では、それぞれがさまざまな地域へのボランティア、各種文化・産業・環境支援。それに本業でも地域振興を積極的に行っている。
 都銀等でも、バブル時代地上げ等の代償からか、積極的に「メセナ」として、社会貢献を盛んに宣伝していたが、バブル経済崩壊後、不良債権が膨らむ中で、縮小・廃止したところが多い。
 しかしながら信用金庫の場合、バブル以前から地域との共存は当然として、社会貢献という言葉が一般的にならぬ前から交通安全の指導や店周を含めた地域の清掃などをやってきた。
 全信協ではこうした地元との共存・共栄をはかる信用金庫の姿を、広く一般にアピールし、地域での存在感を一段と高め、さらに役職員の意識を向上させることなどを目的に、平成九年度から、信用金庫の日にちなみ「信用金庫社会貢献賞」を創設。爾来三回の顕彰を行ってきた。
 このほど十二年度社会貢献賞が決定し、会長賞に、健康・福祉・教育・生活環境など多岐にわたり「地域ふれあい活動」を行っている岐阜信用金庫(理事長・音瀬晴夫氏)が選出された。
 Face to Face賞には、中小企業の育成を目的に設立された財団事業(を評価された朝日信金(東京)と、「大分の町に賑わいを」として地域を巻き込んだイベントを企画実行している大分信金(大分)の二信金。
 奨励賞には、専門の文書総合センターを作り「廃棄物減量・リサイクル活動」を行っている京都中央信金(京都)と、四万十川「短歌・俳句・川柳」大会の運営を行っている幡多信金(高知)。
 特別賞には、有珠山噴火時の地域支援活動が高く評価された伊達信金(北海道)。北見信金(北海道)は創立七十周年を記念しての「一店舗一貢献活動」が。摂津信金(大阪府)は全国に先駆けて、取引企業を集めてビジネスフェアを開催すると同時に交流・さらには提携等を積極的に行ってきた「企業間ビジネスマッチング形成事業」がそれぞれ選者から高く評価され今回の受賞となった。
 なお特別賞―個人の部では、点字の翻訳と製本を行っている十三信金の山本順一氏と、ジャンボ衣笠とふらっと来太郎の芸名で平成三年からボランティアで老人ホーム等を慰問しているくれしん笑芸活動の尾崎隆志・隅岡豊氏の二人が受賞となった。
 表彰式は六月二十二日開催の全信協通常総会で行われる。

長野新会長、協会活動に意欲
−次期システム成功に全力へ
 長野幸彦氏(朝日・会長)が、三月に全信協会長、四月にはしんきん中金会長に就任し、全国信金のトップリーダー≠ニなった。これまでは何かと「スマートでスタイリッシュだが、その分、リーダーシップが弱いのでは…」と囁かれていた長野氏だが、就任直後から精力的に動く姿に、関係者間から驚きの声が上がっている。

「素人投資家が行く」
 日銀が三月下旬にアンケートしたところによると、資産運用で「元本保証等の商品を増やしている」と回答した人が一年前より七・九ポイント増えて一三%となり、「値動きのある金融資産を増やしている」と答えたのは▲〇・三ポイントの三%になったそうだ。記者はその物珍しい「〇・三」の部分に当たるようである。
 記者は平成九年に初めて日本株投信を買い、市場デビューを果たしたが、当時一万八千円台をつけていた株価はその後、景気低迷を受けて「右肩下がり」。遂に二月、一万二千円を割り込むという大暴落=B
 が、記者はそうした中、手じまいするどころか、手を広げ、今度は「ミニ株」投資に挑戦したのである。

○逆張り記者、マクドナルド競合会社に投資
○野村『日本株戦略ファンド』は3割安
○大和の投信、なぜかプラスに…
○「地道に働け」との神のおぼし召しか
○記者の戦績
☆つみたてくん
☆日本株投信
☆ミニ株
☆外貨預金
☆ナスダック新規上場株





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