2001/6/15号
リストラ時代、協会、各団体の役割は終わった!?
−協会役員、名誉職感覚は時代遅れ
 「制度疲労の権化」と揶揄される自民党でさえ、国民の積年の不満の声に抗しきれず、永田町で変人と評される中堅改革派の旗手、小泉純一郎氏を遂に首相という「トップ」の座に据え、「聖域なき構造改革」に乗り出した。小泉首相は早速、党内や官僚の抵抗に会いながらも、郵政民営化や、各種肥大化特殊法人などのスリム化に着手。思い切って改革を断行する構えだ。一方、信金業界。「もう役割は終えて仕事がない」「肥大化し人数が多すぎる」と批判の声が多い各種協会、業界団体のリストラは、「この厳しい時代に直面しても全くと言っていいほど進んでいない」(某信金理事長談)と言われている。「改革の進まない理由は、順番制の長老優先人事。今までの再編時代は、経営が安泰な金庫をトップに据えることで信金業界は安定感をアピールできたが、これからは信金業界も『痛みを伴う改革』が各所で必要なだけに、小泉のような改革の旗手が求められている」との声が高まっている。


大阪事務センター、全国システムに全面協力へ
−NTTデータの傀儡ではない!
 このほど、大阪共同事務センターでは、「全国システム統一」に向け、本格的な協力体制を敷くことを決めた。  これまで大阪センターでは、センターのリストラが職員のリストラに直結するとの危機感から、職員には東京センターと「共闘」の姿勢を取る向きもあったとされる。  だが、大阪共同加盟金庫からは、「システム経費がどんどん増えていくのに、このまま各センターがそれぞれバラバラに費用を出していたのでは、コスト高になるだけ。いつになっても金庫の効率化経営はできない」との意見が多かった。  そこで信金側では、システム統合の最大ネックであった、センター職員の雇用問題について、全員既存機関に再雇用するなど全面的に体制を整え、全国システムに参加する方向のようである。
 

Σバンクスタート
−業務提携交流会で心一つに
 城東支部、六信金の業務提携でスタートしたΣバンク。金庫職員の結束を高めさらに提携の意義を再確認しようと、各信金の職員に対しロゴマークを募集していたが、このほど選考が終わり、六月十四日午後六時から行われた業務提携交流会で発表された。


信金所蔵の名画で絵画展開く
−東海地区信協、信金法五十周年記念で
 横山大観、伊東深水、川合玉堂、平山郁夫、東山魁夷…。日本を代表する錚々たる巨匠たちの日本画を一堂に集めた美術展、「信用金庫制度発足五十周年記念 近代日本画の巨匠たち」が、六月十日〜十五日、東海地区信協主催により、名古屋駅・JRセントラルタワーズ十二階タワーズプラザホールで開催された。
 この美術展、単なる美術展ではなく、出品された絵画五十三点すべてが、全国の信金が所蔵するもの。
 一点につき数千万円から億は下らないという名画が勢揃いで、推定時価総額三十億円規模以上に上る、とんでもなく破格で豪華な美術展なのである。
 会場に訪れた来場者は口々に、「こんなに良い作品がこれだけ集まるなんて」「信金はすごいねえ」と、感心することしきりで、信用金庫のイメージが一気に急騰。
 展覧会を知った全国信金からも、「是非、観に行きたいが、一週間しか展示しないのか」などと、残念がる声が上がった。
 今回、作品を出品したのは、青梅、浜松、岐阜、関、豊田、京都中央、広島の各信金。


信組業界、「受け皿にブリッジバンクを」
 金融庁による信組検査が一通り終わり、これから信組再編が本格化するが、業界では「受け皿」問題が最大の課題となっている。


地元の文化財を公開・展示
−あましん、八十周年記念で「尼信会館」開設
 【尼崎】尼崎信用金庫は、今年六月六日に創業から八十周年を迎えたが、この八十年を支えた地元尼崎市に対し、その支援と愛顧に感謝し、地域の芸術文化活動を支援する意味で、六月一日地元ゆかりの文化財や、美術・工芸等の貴重な文化遺産を広く公開展示する「尼信会館」をオープンした。
 この尼信会館は、昨年八月に竣工していたが、公開する文化財に影響があるとして、建物を乾燥状態にさせ薬品や化学物質などを取り除いていたが、薬品等の影響がなくなったことから創立記念にあわせ開業となったもの。
 建物概要は、鉄筋コンクリート五階建て。延べ床面積は約四百七十坪一五六三・〇七平方メートルで、総工費は約十億円。
 


東京事務センター、テレホンバンキング大幅増に


東信協・グランドチルドレン大会に延べ一万七千人
 信用金庫が、地域に対し日ごろの感謝を込めて年金受給者とそのお孫さんとの交流を図ろう―と始まった、グランドチルドレン大会。
 信金の日にあわせて、毎年六月初めから中旬に開いているが、今年で三回目となる大会も、梅雨の晴れ間の六月六日東京・渋谷の代々木第一体育館で、一部は午前十一時から八千人が、二部は午後二時から九千人が参集する中で行われた。
 今回の催しは、テレビ東京で放映中のアニメ「とっとこハム太郎と仲間達」と、テレビ朝日で放映中の「獣戦隊ガオレンジャー」のアトラクションに、歌のお姉さんによるアニメソングの熱唱と踊り。
 子供達の熱狂、はしゃぎぶりに、付き添いで来ていた父兄ばかりでなくおじいさん、おばあさん達も大喜び。大満足のうちに帰宅の途についた。

都内三信組が破綻…
 六月下旬の総代会を前に、六月八日、都内のせいか信組と東京中央信組が、十五日に東京信組が破綻となった。
 いずれの信組も、もともとのルーツは「業域」組合。
 破綻三組合とも、基礎とする融資先産業の低迷で、預金量五百億円以下と伸び悩み、「ジリ貧」傾向にあった。十二年三月末基準日の関財検査で債務超過に陥り、預保法第七十四条第一項に基づき、それぞれ破綻を申し立てたもの。