2001/6/25号
全信協・長野新執行部スタート!
−信金本来のアイデンティティ再確立が課題
 二十一世紀もすでに半年が経過。六月は、各企業・銀行等では決算報告・株主総会のシーズン。しかしながら、各企業・銀行とも相変わらず九十年代のバブル崩壊後の後始末に明け暮れ、なかでも大銀行等は依然、不良債権処理最優先の決算状況となっている。これら銀行の不良債権処理は、待ったなしの国際公約となり、二年内での償却・解決が求められている。一方信用金庫が対象としている中小零細企業も、バブル崩壊以降の構造的大不況の影響を受け、依然低迷状態が続いている。さらにユニクロ現象に見られる低価格・高品質製品の爆発的流行に象徴される産業構造の変化や顧客ニーズの多様化等に加え、金融庁のマニュアル検査による金融機関への融資締め付け等によって、青息吐息の状況にある。特に信用金庫や信用組合業界は、ペイオフ解禁を控えての預金流出懸念問題や地域産業の崩壊。加えて異業態からの金融分野進出による中小企業専門性の曖昧化等制度面に於いても、その存在意義が厳しく問われてきている。
 こうした中で、理事・監事あわせて二十三人が新任という大幅にメンバーチェンジして新発足した全信協の新執行部は、これら喫緊かつ重要な懸案事項に、どのように対応していくのか。また、やや遅ればせながらの業界総意による次期システム推進を、どのようにスムーズかつ的確・有効に開発・移行させていくのか。長野会長はじめ道端、茂木、伊藤、宮坂、田村、松田各副会長らのリーダーシップ振りが大いに注目されている。
 業界信用維持に全力を注いだ旧執行部の功績および新執行部への期待と課題をまとめた。  


しんきん中金、「業界の体質強化に全力」
 信金中央金庫では、さる6月22日、第60回通常総会を、東京・大手町の経団連ホールで開いた。  冒頭挨拶した宮本理事長は、「ペイオフ解禁を控え、信金業界を堅固な体制とすることが、今年度の最大の眼目」とし、具体的にはこの4月から始まった信金経営力強化制度により、各金庫に対し経営分析、経営相談、資本増強支援を行うことでバックアップしたいと述べた。      


新旧会長金庫に、社会貢献賞
−「信用金庫は不滅」−業界の顔・松井常務が退任の弁
 


次期システム開発に全力
−SSC、会長に長野全信協会長就任


「信金存続の鍵は労使の意識改革に」
−信金同友会
 





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