2002/1/15号
永代信組、異例の強制破綻≠ノ!
−ゴルフ場、バブル融資がアダ
 都内信組第二位の永代信組(組合長・山屋幸雄氏)が遂に経営破綻した。本体並びに関連会社を通じて行ったゴルフ場や都心ビル等への巨額の不良債権で大幅な債務超過になっていたにも係らず、「先代から受け継いだ名門信組の灯は絶対に消せない」として、政治家並びにあらゆる人脈、圧力を駆使して最後の最後まで再建に執念を燃やしてきた山屋組合長だが、ペイオフ実施を三ヶ月後に控え、金融庁の強硬な最後通達≠ナ、預金保険法第七十四条に基づく破綻通告となった。同信組は直ちに異議申立てをし、「徹底抗戦」の構えだが、一般紙にも報道されるに及び、預金の流出も激しく結局は破綻・整理への道を余儀なくされるものと見られる。大正十五年七月に関東大震災後の復興のためと昭和初期の金融恐慌時に下町庶民救済のために設立された同信組は、結局、原点を忘れてあらゆるバブル事業に手を出した結果、平成恐慌時のいま、創業七十六年目にして結局は経営破綻し、永久に歴史上から消え去ることになった。

●原点離れ、事業拡大が失敗の元に…
●永代の「二面性」で評価二分
●異例の深夜の記者会見
●利用されやすい?二代目経営者の落とし穴
●債務超過から足掛け2年迷走?
●山屋組合長、最後まで決断つかず……
●「永代だけが頼りなのに…」−中小企業が応援団結成の矢先に破綻

 永代信組 大正十五年七月深川区建築復興信組として設立。昭和五年一月深川商工信組に改称。その後、昭和二十五年十二月に永代信組と改称。平成十年十二月東興信組を事業譲受する。預金量=二七九四億二七百万円◇貸出金=二四六四億七五百万円◇店舗数=二十六◇常勤役職員数=三四二名◇組合員数=三六六九四名
 山屋幸雄組合長 昭和二十三年八月生まれ、五十三歳。四十八年三月日大歯科卒後同信組入職。五十一年副組合長に、五十七年九月組合長に就任。


新春、各地で合併スタート
 仕事初めの一月四日、東京、千葉、群馬の信用金庫が合併で新たなスタートを切った。
 東京では、江戸川、共積、文京と朝日が合併し新生・朝日信金として。千葉では、木更津、成田、千葉の三信金が新生・千葉信金として。また群馬では、伊勢崎信金が太田信金と合併し、伊勢崎太田信金と名称も新たに始動した。
○アイオー信金スタート
○一兆円信金として静かなるスタート−新生・千葉信金
 

長島信金、紀北信金に譲渡へ


佐伯、神栄信金が破綻


破綻知らせず「ほっかむり」の都民信組
   

大阪市信金、「愛の募金」、27年目に





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