2002/2/5号
相援廃止で、出資金保護なしに
 大阪府内第五位の相互信用金庫(預金量・五三九〇億円、本店・大阪市)が一月二十五日、預金保険法に基づく破綻処理を金融庁に申請。同日午後六時より同金庫・加茂野淳一郎理事長および大阪府信用金庫協会・溝口 肇会長が信金中金大阪支店四階大会議室で記者会見を行った。同金庫は大阪市内でも中心部を営業エリアとしており、バブル崩壊で不動産融資が急速に悪化。延命工作で追い貸しを繰り返し、不良債権が増加する一方となっていた。このため、自己資本対策で一、二年前から急激に出資集めに走ったが、抜本的な対策にはならず、結局、債務超過で破綻した。関西信金界では相援縮小後も特例で大阪第一、関西西宮、神栄の破綻信金の出資金を「全額保護」してきた。しかし、今回の相互信金のケースは、相互のむやみやたらな増資工作で出資金が八十五億円超にも積み上がってしまったため、大阪第一の全額出資金保護に協力した大阪府信協としても、「今回ばかりは、全額保護は無理」と断念、出資金は一切、保護しないと決めた。相互の事業譲渡先として一応、大阪府信協協会長金庫の大阪信用金庫(理事長・溝口 肇氏)や地銀が手を上げているが、もちろん八十五億円もの巨額出資金など一切面倒見られないとしており、今後の動向が注目される。  

○相互信金、周囲の警告も無視して出資金集め
○「単なる延命策ではあかん!」−周辺金庫の危惧が現実に
○相互信金、破綻までの軌跡
○かつては定積「優良信金」だった


「小泉内閣で経済ガタガタ」
−亀井静香氏、専門紙協講演で
●毎日、中小企業経営者の棺が
●デフレスパイラルに手を打て
●丸飲み外交≠ナ日本は「丸裸」に


金融システム、未だ「綱渡り」?

船橋信金、「償却疲れ」で破綻
−地価下落、全国トップクラスで千葉県内、再編相次ぐ
 船橋信用金庫(理事長・大木淳良氏、預金量・二一〇三億円)は、一月二十五日、預金保険法に基づく破綻申請を金融庁に行った。同金庫では同日午後五時より大木理事長が千葉市中央区の「ホテルニューツカモト」二階大会議室にて記者会見を行い、経緯を説明。また、午後七時より財務省千葉財務事務所が記者会見を開いた。事業譲渡先は東京東信金の予定。

○地価の暴騰、暴落で打撃
○合併を目論んだが、あぶれて…
○船橋駅南側再開発がようやく始まろうとした矢先に…


せいか信組を王子、興産信金が譲受
 昨年六月破綻したせいか信組を、王子信金と興産信金で分割事業譲受することが決まり、二月一日、事業譲渡契約が締結された。
 同信組は、その名の通り都内の青果業者向けの業域信組。都内青果市場において代金決済等の重要な金融機能を担い、青果業を営む中小事業者が取引先のほとんどだったことから、中小企業金融に尽力している王子信金と、青果市場を対象としていた神田信金を一昨年に合併した興産信金が、譲り受け先となった。
 具体的には、王子信金が本部、築地、葛西、淀橋支店、本店松原出張所、本店杉並出張所、足立、多摩支店、本店多摩北部出張所、本店多摩南部出張所、多摩ニュータウン支店、本店三鷹出張所、豊島、板橋支店を。興産信金が本店と大田支店を受ける。
 事業譲渡予定日は、今年三月二十五日。
 

永代等を黙らせた預保法74条とは?

威勢良く新年を−興産信金、新春交流会

甲府商工が男女優勝、準優勝に青木−関信協卓球大会




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