2002/4/5号
ペイオフ解禁後、第二、第三の合併の嵐も!
「四月一日に店を開けた金融機関は、すべて安全な状況にある」−。  四月一日、いよいよ「ペイオフ解禁」が実施され、柳澤伯夫金融担当大臣は金融機関「安全宣言」を出した。  ここのところ、再編、再編の嵐に見舞われてきた金融業界も、これで一息。金融庁の激しい再編攻勢にもしかしたら巻き込まれるのでは…と身を固くしていた各金融機関では、無事、金融淘汰期を通り抜け、「生き残り組」に入ったという安堵感が広がっている。  確かに、「緊急なものは全部処理した」(金融当局)と見られているが…。


国内最大のみずほ、システムトラブルも最大


尼信タイガース預金、700億円突破!
 オープン戦優勝、開幕戦七連勝、甲子園での初戦も藪の好投、今岡の三ラン等で大勝。二戦目も劇的なサヨナラホームラン−−。星野新監督が率いる阪神は、怒涛の激進で、今、甲子園球場では、連日、阪神ファンが優勝決定戦かと見紛うほどの大盛り上がり。阪神百貨店でも阪神のキャラクター商品が前年の二倍の売れ行きとなっている。  「阪神優勝」と関西経済の上昇を願って三月十八日に発売された、尼崎信金(理事長・橋本博之氏)のタイガース優勝祈願定期預金=w勝星77』も、バカ売れ=B  四月十二日現在で何と722億8300万円(60510件)と、「700億円」を超えた。

東京東と小岩信金、来年五月めどに合併方向へ
 東京・城東地区の東京東信金(理事長・高橋久雄氏 本店・墨田区)と小岩信用金庫(理事長・石田武乃氏 本店・江戸川区)では、来年五月をメドに対等合併することを前向き協議することで、四月四日、合意した。  両金庫は平成六年からコンピュータを共同利用(共営システム)しており、旧知の仲。東京東信金(預金量・一兆二〇四七億円)は墨田区を中心に八十二店舗。小岩信金(預金量・二二五八億円)は江戸川区に十三店舗、葛飾区に一店、千葉県市川市に三店舗を持ち、合併により営業基盤の強化、経営効率化、金融サービスの充実を図る。

銚子、旭信金11月合併へ

 【銚子】銚子信金(理事長・大内恭平氏、本店・銚子市)と、旭信金(理事長・鎌形 弘氏、本店・旭市)では、多様化・高度化する顧客ニーズに応え、かつペイオフ解禁後の安定的・強固な経営体質づくりのため十一月十八日を目途に合併することで合意、三月二十七日記者発表した。  合併後の名称は、銚子信金。理事長は、大内恭平現銚子信金理事長が、旭・鎌形 弘理事長は会長に就く。  合併後の預金規模では、5426億30百万円で、自己資本比率は7・61%(いずれも十三年三月末現在)となる。


各信金で入庫式

○「積極果敢に挑戦を!」−新朝日信金スタートで塚原理事長
○「仕事に誇りと情熱を!」−大阪市信金・新堂理事長
○「変化に敏感であれ!」−尼崎信金・橋本理事長


長期支援が黒字企業を
−東信協・優良企業表彰
 昨年度の倒産件数は2万52件で戦後二番目。  今年二月の倒産件数も、対前年比戦後最悪を更新した。  二ヶ月最悪を更新することは、戦後初めてのことといわれデフレ不況がますます深刻化していることを伺わせることになった。平成十三年度はマイカルはじめ大型倒産が多く出たことで、戦後最悪の倒産件数、倒産額を更新という事態になっている。特に九月以降、ペイオフ解禁前に不良債権償却を急ぐ金融庁や金融機関の方針で、大手企業の破綻や、中小金融機関の破綻により資金繰りが苦しくなった中小零細企業の倒産が増加したことが特徴となっている。   こうした中で、東信協で作っているしんきん協議会が毎年三月に行っている優良企業表彰が、今年も三月一四日午後四時から東京・千代田区麹町のホテルニューオータニで開かれ、関係信金、被表彰企業併せて約七百名が集まった。  今回表彰を受けた中小企業の社歴は、いずれも三十年以上たつもので、三十年、四十年を越えて信用金庫の支えを受けながら、現在ではこのデフレの中でもいずれも黒字を続けてきた企業で、まさにスモールエクセレントカンパニーと呼ばれる所ばかり。  政府が、中小企業にとって逆風となる政策をとる中でのこうした中小企業の長年にわたる地道な努力や意欲が、黒字企業として盤石な経営を維持、さらなる向上を図っているとして、審査経過講評を行った選考委員長の清成忠男法政大学教授をはじめ主催者の東信協・茂木勇会長、信金中金・宮本保孝理事長などから称賛を受けた。  

Σバンク、ペイオフ対策で協力
 東栄、亀有、小岩、小松川、足立、成和の都内六金庫から成るΣバンクグループでは、ペイオフ対策の一環として、為替業務による定期取次ぎサービスを三月十二日よりスタートした。グループ金庫に預金を取り次ぐことにより大口預金者の他業態等への流出の防止を図る。

「金融」を魅せる
−東京スター銀・日比谷支店





新聞購読のご案内新聞購読のご案内読みもの出版のご案内出版のご案内