1999/4/25号
信金再編、全信連主導で一気に加速
東京・大阪・岡山で同時発表
「合併か、破綻かー」。 ここまで合併で信金業界の信用維持に努力してきたのだから、何とか「合併」で再編したい。しかし受け入れ金庫側にはもう余力はなく、預金保険利用しかないー。
合併か破綻か、二律背反の選択にハムレットのように悩み、経営悪化信金の有効な解決策を模索してきた信金業界だったが、 予想だにしなかった「破綻合併」という新たな再編の道が開けた。
預金と健全債権を受入金庫が譲り受け、預金保険利用で不良債権を処理するという新しい手法。破綻金庫の方は、一旦、消滅し、再出資で復活した上、 合併されるというもの。
出資金没収は避けられず業界内再出資支援をどうするかが課題となるものの、 預金者や健全融資先に迷惑や不安を与えずに、しかも受入金庫側の負担も少なくて済む最善の方式と受け止められている。
この再編方法により、今まで膠着していた大都市部の信金再編も一気に進むのではーと見る向きが多い。

当局圧力で金融界“渋々再編”進む

金融検査マニュアル最終案 要注意先引当が3年分から1年分に

安定化保証の追加に金融現場から危惧…
先般、小渕内閣は平成十一年度予算成立後、十一年度の重点政策の三本柱の一つとして、「安定化保証融資」の拡充(十兆円規模)を掲げた。今回の保証融資の追加は、中小企業からの根強い要望に応えたものだが、一方、意外にも中小企業融資の現場からは、追加措置に疑問の声が多い。