2012年7月15日号
 ◇“この街のホームドクター”の看板は偽りではなかった、という感激した話である。
 ◇過日、大阪に出張し、たまたま乗り合わせたタクシーの運転手の話である。「上本町のだいしん(大阪信金)本店へ」とお願いしたところ、運転手さんが、「お客さん、私は『だいしん』さんに大変に恩義を感じてまんねん…」という。
 ◇どういうことか質したところ、「私はかつて好景気だった頃、建設会社の下請け仕事をしていましたが、不況で事業も失敗し、今は歳も歳なのでアルバイト旁々タクシーの運転手をしてまんねん。ある時、どうしても急に200万円ほどの資金が必要になり、昔から付き合いのある某金融機関に駆け込んで縷々相談したところ、こちらの話を十分に聞こうともせず、けんもほろろに『うちはそんな融資はできません。ダメなものはダメです!』との返事。
 ◇切羽詰まって近くの『だいしん』の支店に行って相談したら、私の話を真剣に聞いてくれて、『返済方法はどうしますか。あなた様の無理にならないように致しますよ』との話。その時はまさに『地獄に仏』の感じです。71年生きてきたわが人生において、これほど感激したことはありませんでした」という。
 ◇その運転手さん。目的地の『だいしん』本店に着くと、「そうそう、ここが『だいしん』さんの本店ですよね…。私は仕事でここを通る時も、また市内で『だいしん』さんの看板が見えたら、いつも手を合わせて通るようにしているんですよ…」とのこと。
 ◇『だいしん』に限らず、地域を愛し地元の皆様の幸せと共に「共存共栄」の方針で経営に励んでいるのが協同組織金融の信用金庫であるが、たまたま乗車したタクシー運転手さんに“この街のホームドクター”信金さんの話を聞き、記者も大いに感激した。

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