長年の経験を持つ著名な市場アナリストであるバート・ドーメン氏の主張は、現在の米国金融市場は史上最悪のシステム的なリスクに直面しており、その危険性は1929年の大恐慌前夜や2008年の金融危機(リーマンショック)よりも深刻であるというものです。
同氏は、現在の市場が抱える「高水準の信用取引残高」や「偽りの経済データ」、そして「AI株バブル」によって、次のベアマーケット(弱気相場)は非常に残忍で容赦のないものになるだろうと警告し、投資家に対し、金や銀といった現物資産で身を守ることを推奨しています。
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分析概要
1. 史上最悪の金融システム崩壊リスク
- 1929年を超える危機:ドーメン氏は、自身が49年間市場を見てきた中で、現在の市場の「システム的リスク(Systemic Risk)」は1929年よりも深刻であると断言しています。
- 高水準の信用取引残高(マージン債務):システム崩壊の最大の原因として、信用取引(マージン債務)が史上最高水準にあることを指摘しています。市場が下落に転じた場合、この膨れ上がった借金が強制的な投げ売り(マージンコール)を引き起こし、下落を加速させると警告しています。
- 偽りの経済データ:政府から発表される経済データが「偽り(Fake)」であり、実際の経済状況を反映していないことが、問題の深刻さを覆い隠していると主張しています。
2. AIバブルの崩壊とベアマーケットの性質
- AIバブル:市場は現在、AI関連株の巨大なバブルの上に成り立っており、このバブルが崩壊する準備ができていると分析しています。
- 「残忍で容赦ない」ベアマーケット:次に来るベアマーケットは、「残忍で容赦のない(Brutal and Unforgiving)」ものになると予測しています。これは、投資家が過去の危機で経験した以上の深刻な損失を被ることを意味します。
3. 銀(シルバー)の歴史的な動きと将来性
- 銀のパフォーマンスの的中:ドーメン氏は以前から、銀は金(ゴールド)に対して「激しいキャッチアップ(violent catch up)」の動きを見せると予測しており、実際、銀はコモディティ史上最大級の歴史的な上昇(90%増)を実現しました。
- 史上最高値更新への言及:2025年に銀が記録的な高値を付けたことについて、その動きが彼の予測通りに進んでいることを確認しています。
4. 投資家への警告
- 仮想通貨への批判:ドーメン氏は「貪欲さ(Greed)は報われない」と述べ、特に「本質的な価値がゼロ」であると見なす仮想通貨(暗号資産)やトークンへの過度な投機を強く戒めています。多くの人々が数十億ドルを投じているが、最終的には歴史の教訓を学んでいないと批判しています。
- 人間の感情の予測不能性:偉大な物理学者であるアイザック・ニュートンでさえ、「South Sea Bubble(南海泡沫事件)」で財産を失った経験から「天体の動きは予測できても、人間の感情は予測できない」と語った例を挙げ、市場における人間の「貪欲さ」や「恐怖心」がいかに危険かを強調しています。
- 結論としての現物資産:結論として、この差し迫ったシステム的な危機から身を守るために、物理的な金と銀といった現物資産を保有し、レバレッジ(借金)を避けるべきであると述べています。
バート・ドーメン氏(右)