貴金属投資の専門家マシュー・ピーペンブルグ氏は、現在の世界経済が1971年の金本位制廃止以来、最も深刻な「信頼の危機」に直面していると警告しています。
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分析概要
1.債券市場の「利回り上昇」の恐怖
ピーペンブルグ氏は、投資家が最も注目すべきは株式市場ではなく債券市場であると断言します。- 利回りは「負債のコスト」: 債券価格が下落し利回りが上昇することは、国家の負債コストが増大することを意味します。彼はこれを、リスク資産市場に忍び寄る「サメの背びれ(危険な兆候)」と呼び、日本、米国、英国、フランスなど主要国すべてで利回りが急上昇している現状を「債券市場の機能不全」の象徴として挙げています。
- 「リターンなきリスク」: かつて「リスクフリー(無リスク)」とされた米国10年債などの政府債務は、現在、インフレ率が利回りを上回る「実質マイナス金利」の状態にあります。これは国民の資産を密かに奪いながら債務をインフレで消し去る「国家による窃盗」であると批判しています。
2.日本市場の混乱と「レートチェック」の意味
インタビューでは、日本円と日本国債(JGB)市場の劇的な動きが重要な論点として議論されています。- NY連銀によるレートチェック: ニューヨーク連邦準備銀行が主要金融機関に対して「レートチェック(価格の照会)」を行ったという報道を受け、日本円が1日で約2%急騰するという異例の事態が起きました。
- 中央銀行の緊急管理: ピーペンブルグ氏は、レートチェックは単なる問い合わせではなく、債券市場が極度のストレス下にあり、中央銀行が裏で協調介入を余儀なくされている「警告」であると分析しています。
- キャリートレードの崩壊: 長年続いてきた「低金利の円を借りて外国資産(S&P500など)に投資する」という円キャリートレードが、日本の利回り上昇によって巻き戻されようとしています。これは米国株にとって大きな下落圧力となる一方、これまで円キャリートレードでショート(売り)されていた金にとっては強力な追い風になります。
3.金・銀が示す「法定通貨の断末魔」
金が5000ドル、銀が100ドルという高値を付けているのは、それらがバブルだからではなく、裏付けのない紙幣(フィアットマネー)の価値が崩壊している結果です。- 中央銀行による「方舟」作り: 一般投資家が金に懐疑的な目を向けている間も、世界中の中央銀行は記録的な規模で金を買い溜めています。これは、彼らが通貨システムの崩壊(雨)を予見し、事前に「方舟(金)」を準備しているためです。
- 1万ドルの金が意味するもの: ピーペンブルグ氏は、金が1万ドルに達することを望んでいるわけではありません。なぜなら、その価格は「既存の信用システムが目の前で燃え尽き、通貨システムが溶け落ちている」ことの証明に他ならないからです。
4.新たなグローバル秩序と「信頼の地平線」
既存のドル覇権が揺らぐ中で、新たな貿易決済の仕組みが模索されています。- BRICSと実物資産: BRICS諸国などは、互いを完全には信頼していなくても「金」は信頼しています。将来的に地域通貨での貿易決済の40%を金で裏付けるような「純貿易決済資産」としての金の役割が復活すると予測しています。
- 政治家の無策: 多くの政治家は歴史や経済の知識が乏しく、再選のために「マウスでクリックして増刷したお金」で問題を先送りし続けています。この「死に至る千回の切り傷」のような通貨価値の下落は、いまや指数関数的なスピードに加速しています。
マシュー・ピーペンブルグ氏
Google GeminiによるAI生成画像